患者を車に乗せ、佐賀県玄海町にかかる橋を通りかかった時、歯科助手宮崎美保さん(51)=同町=は、欄干の外側に若い男性(20歳代)が立って身を乗り出しているのに気がついた。落ちたら命を落としそうな、高い橋。5月6日のことだった。

釣り人かな。そう思い、いったん通り過ぎた。だが、釣りざおなどは持っていなかった。「自殺かもしれない」。気になって、Uターンした。

 数分後、現場に戻ると、男性は橋のそばを歩いていた。「体調か何か悪いですか」と宮崎さんが声をかけ、車を降りて話を聞くと、男性は仕事で悩んでいて、辞めるにも辞めきれないと話したという。

 「いろいろあると思うけど、警察にも相談してみたら」などと声をかけながら5分ほど話を聞き、自殺を思いとどまるよう説得した。男性が落ち着いたようだったのでその場を離れたが、直後に通りかかったパトカーを止めて男性のことを話し、唐津署員が男性を保護したという。

宮崎さんは「普段のおせっかいな性格から声をかけた。現場を離れたものの、やはり心配になり、通報しようと思った時にパトカーが来た。署の方から(男性が)前向きになったと聞いてうれしくなった」と話した。

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