大和高田市に本店があるうなぎの専門店が中国産のうなぎを国産と偽って販売していたことがわかり、近畿農政局は31日、表示の是正などを求める指示を出しました。

指示を受けたのは、大和高田市に本店があるうなぎ専門店の「うな源」です。
近畿農政局によりますと「うな源」は、おととし4月から去年11月にかけて奈良や大阪の店舗それに通信販売で、中国産のうなぎを使用した弁当や蒲焼きなどの商品を国産と偽って表示し、あわせておよそ16万個販売したということです。

近畿農政局は、食品に関する表示偽装などの情報を集めている「食品表示110番」に「うな源」に関する情報が寄せられたことから調査を進めていました。

「うな源」は農政局に対し、「中国産は国産より安いうえ、大きくやわらかいので購入したが、店のイメージを守りたいので国産と偽って販売した」などと話しているということです。

近畿農政局は31日、「うな源」に対し食品表示法に基づき、表示の是正や、原因の究明、さらに今後のチェック体制の強化などを求める指示を出しました。

【近鉄百貨店は返金対応】。
「うな源」は、近鉄百貨店のあべのハルカス近鉄本店と奈良店、橿原店にテナントを出店しています。

近鉄百貨店によりますと、産地偽装された疑いがあるうなぎが販売されていた期間は、おととしの4月から11月にかけての8か月間で、ネット販売を含めてこの期間に売られたうなぎは6万8000尾余りにのぼるということです。

「うな源」からは産地証明書の提出を受けていましたが、中国産のうなぎが愛知県産や鹿児島県産と偽って記載されていたということです。

近鉄百貨店は代金の返金を求める購入客に対して、レシートやネットショッピングの記録などで確認したうえで、返金するとしています。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/nara/20220131/2050009576.html