私はNPO法人などで、幼児から成人まで、発達障害の方たちの余暇活動を支援しています。そこに集う方たちの活動には、一般的な交流とは違った様子がみられることがあります。

例えば、アニメが好きな人たちの集いがあります。そこに参加する人の多くは、みんなで集まってアニメを見たりアニメの話をしたりして、時間になったらそれぞれに帰っていきます。

趣味についてはよくしゃべりますが、それ以外の話や、それ以外の交流は別にしなくてもよいという付き合い方をしているのです。

同じアニメを好きな人同士が、そのアニメの映画を一緒に見に行くということはあります。しかし、そういう人たちが「今度一緒にお茶でもしようよ」と誘い合う姿を見ることは、それほど多くありません。

その場に参加している人の多くにとって、アニメそのものを見ることや語ることが主要な目的であり、対人関係が主な目的になっていないということは、共通しているのです。